地下鉄始発駅に住む

内海

そんな訳で今回の出張の山場である利尻島へ渡りますよ。
朝6時50分に乗って島には8時40分着。ほぼ2時間の船旅です。今朝の天候は穏やかで無風に近い。波も凪と言って良いくらい。これは安心だ。何が怖いって荒れて帰りの便が欠航するのが最強に怖い。島民になっちゃうぞ。
とはいえ帰りの便は17時35分発。この島内で一日駆け回れるほどの仕事は無い訳ですよ。
レンタカーを借りてあちこち寄りながら島一周して14時。ああ、もうやる事がない。冬季間の観光資源が皆無のこの島であと何をしたらいいのでしょう?せっかくだからもう一周するか?
客先に電話したり、社内の連絡取ったりしてもまだ15時。
こうなったら温泉に入るしかない。そうだ温泉だ。
日帰り入浴をやっているホテルに向い、玄関に入るが、暗い。「冬季間は宿泊を行っておりません」との張り紙が。マジで?休みなの?
呆然と立ちすくんでいるとカウンターの奥から職員が出てきて、入浴だけは営業していると事。なんだびっくりするじゃん。お父さん途方に暮れそうになっちゃたよ。
で、入浴。薄い茶褐色で鉄分と塩分が効いてる。天人峡温泉と神恵内998を足して4で割った感じだ。
この時間でも結構客がいる訳で。なるほどなあ、これが冬の利尻島か。勉強になるなあ。
ゆったりと身支度を整え、外を見ると入浴前と打って変わって吹雪いています。いやん、早めにフェリー埠頭に向うよ。
欠航はないようだけど、接岸した状態でも揺れています。ああ、やな予感。
乗船していつもの辺りに陣取り、すばやく仰向けの体勢を取ります。そう、これがフェリー揺れ対策ですよ。あとは寝て意識を飛ばせば完璧です。
だがしかし、利尻航路は甘くない。縦揺れの落差が思った以上に激しい。(あとで見たら波高幅が9m位あったらしい。)
更には2時間航海のうち、1時間半胴上げされっぱなし。
「厳しい。」
思わず言っちゃたもん。
さすがに酔ったわ。利尻最強だわ。