地下鉄始発駅に住む

幻惑

電車の中でホテルのランチブッフェの広告が目に入った。ステーキとシェラスコの食べ放題付きで1900円だって。安いなぁ。安いけど、サラリーマンが昼に食う値段じゃないなあ。
そういや、シェラスコって食べた事無いな。20年くらい前のブームの時って学生だったし、社会人になってからも郊外勤務だったから、そんなお店に縁がなかったし、そんなこんなしてる内にブームが去って、店が無くなったし。
そうか、シェラスコか・・・
家に帰ってシェラスコを食べた事があるかと嫁に話すと、「シェラスコがブームだった時に食べなかったの?」と不思議がられたが、上記回想の通りシェラスコさんとすれ違いだったと説明。その時はお互いの道が違ったのさ。
それからどうもシェラスコが気になってしょうがない。だってアレだろ、太った陽気なメキシカンが串に刺さった肉をいいって言うまで切り続けてくれるんだろ?
しかも代わる代わる太ったメキシカンがやってくるんだろ?
串に刺さった肉がめくるめく世界を紡いでいくんだろ?
な、そうなんだろ?
もうダメだ、もう心はシェラスコに憑りつかれた。すでに自分はシェラスコなんじゃないか?


I'm a churrasco!and Call me churrasco!」(俺はシェラスコだ!俺をシェラスコと呼べ!)


そんなシェラスコ旦那を見て嫁が今度行ってみようと言ってくれた。誕生日のプレゼントだそうだ。
いい嫁持ったなあ。